精度管理責任者の憂鬱

小さな検査室の日常

60点でいいらしい・・・

 

とんとご無沙汰をしております。

相変わらず小さなラボで、会社からあまり認められない精度管理責任者などをやっております。

経営陣が、ISOとか医療関連サービスマークを「取れればいいやん」って思っているので

完璧とはいかなくても、納得できる作業書や運営方法を構築しようとしてしまう

精度管理責任者な私は、はっきりいって「めんどくさい奴」なんですよね。

 

実際、今までどっからか引用してきたうちのラボにまったく合ってない品質マニュアルを

改訂していくのに毎日、終電間際まで残業・・・って言っても役職ついてるので残業代出ないんですけどね・・・している私を見て、部下達が手伝ってくれるんですよね。

当然、ある程度手伝ってもらってその分は残業を付けてもらってます。

 

そしたらさ、それまで何も言ってこなかった取締役がね、

「何をそんな必死にやってるの?監査に100点目指しても意味ない。

60点の合格さえ貰えればいいんだよ。」って。

 

初めはさ、「私の体調のこと気にかけてくれてるのかしら・・・優しいなあ」って思ったの。

結構、「君は気がきついから」とか「なんでも思い通りになると思うな」とか

「立場をわきまえろ」とか怒られてるので、ちょっと嬉しかったのね。

で、部下の子にもね、

「なんだかんだ言ってもさ、取締役私のこと気にかけてくれてるみたい」って、取締役を

持ち上げてみたりしたのさ。(ここに帰ってきたとき、上層部と検査室の風通しの悪さったら酷いモノだったので)

でも、んーーーーーーよく考えるとさ、前の年の方が引き継ぎもあったから、もっと残業してたし、休日も返上してたよな、って。

 

それが、確信に変わったのが部下のひとこと。

「すいません、やっぱ僕、残業付けるのやめます。」

え?もう手伝ってくれないの??

「取締役、僕の残業のこと言ってるんだと思いますよ。つい先日、検査室って今、

 何やってるの?」って聞かれましたから。

 

ああ、やっぱり。

そうじゃないかと思った。

そうだよね、男尊女卑の考えが色濃く残るうちのラボ。

生意気なパートさんへの文句に「女の癖に、あの態度はない」とか「あれを嫁にした旦那の顔が見てみたい」とかおおよそセクハラだろ、それ、ってのがまかり通ってるんだもの。

まあ、私も扱いに困っている方なので、愛想笑いしてるだけなんですけどもね。

 

取締役から見て可愛がってる男性社員(取締役の機嫌を絶対損ねない)や、

気立てのいいパートさん、扱いのめんどくさいパートさんと、

将来有望な人当たりのいい新人君・・・自分でいうのもなんだけど、

検査室の結束は固い。んで、怖いくらいの忠誠心。

 

今まで、前任者のせいでバラバラな上、退職者が次々と出ていた検査室も落ち着いた。

そして、3年かけて何も動かなかったプロジェクトを2ヵ月で稼働させてしまった女の管理職。そりゃもう、うっとおしくてしょうがないよね。

 

たぶん、プロジェクトについては無理難題を押し付けて、「やっぱりできませんでした。生意気言ってすいません。」って言わせたかったんだろうな・・・。

今思うと3年かけて稼働できなかったんじゃなくて、稼働させなかったんだろうね。

(パートをひとり時短することになるので・・・これもひと悶着ありました)

 

まあ、そんな感じで、本日もISO15189の要求事項をどうやって、このポンコツ検査室に当てはめていくか悩んでます。

 

・・・やってること、思いっきりテレワークで事足りるんだけど、営業が打診したら

うちの会社ではやらないって、こうゆうことはハッキリ決まるんだな。