精度管理責任者の憂鬱

小さな検査室の日常

とりあえずPCRに乗せ換えてみたよ

はい、1年以上放置のシリーズ再開。

さて前回、配属1ヵ月でやったこともない細菌検査を新システムに乗せろという

取締役の暴挙に最長16連勤という巷の社畜もビックリな検討を行っていた私様。

 

前回の「検討とは」はこちら

 

もともと数値を確認するような現場でしたので、生き物を扱うので検討結果が

100%に近づかなくてもOKという細菌検査の常識を分かっておりませんでした。

 

余談ですが、コロナウイルス罹患の有無の基準となっているCoV19-qPCRも、

整合性的には70%前後の正確性しかないんですよ・・・。

まあ、それでもコロナウイルスの有無を判定出来る唯一の方法であることは

変わらないので仕方ないですよね。

 

と、話は逸れてしまいましたが、培養検査とPCR検査の完全一致というまあ

非常識な結果を求め、ひたすら検討を重ねていた日々でしたが、

細菌学専門の技師の顧問に聞いたら、あっさりと「十分な結果です。」と、

検討の終了を言い渡されたのでした。

 

まあ、それでも正常(=陰性)の患者しか検討していない元上司はお話にもならないので検討は必要だったので、十分過ぎる検討でしたが、試薬メーカーも付き合ってくれて

有難かったです。勉強になりました。

 

次の課題、PCR陽性になった場合どうやって培養法につなげていくか。

たぶん、コストカットのためにPCRに乗せるという計画になったと思うんだけど

(ここらへんも検討途中でぶん投げられたので、知らないのです)

患者さん、もしくはユーザーさんには正しいデータをお返しするのが大前提。

 

ということは、陽性になった検体に対しては、今まで通りの培養結果をお出しすることになります。今までは依頼のあった菌が全て網羅できる培地を使用していたのですが

PCRで、何の菌が陽性なのか出るのでそれ以外の菌は対象から外せるわけですね。

 

なので、当然、ラボとしては「無駄な検査はするなよ。」ということになります。

・・・ということは。

培地も探さなあかんやん。

 

何度も言ってるけど、私。

細菌検査なんて、やったことないから!!

培地に生えてきてる菌がようやく、鑑別出来るようなってきたような「気がする」レベルの私に、培地なんて選ばせていいんですか?取締役???

 

「分からないことは、外部に聞いたらええやん」って

またもや、丸投げですか??

今まで、細菌専属でやってこられた方に聞いてみるも、

「言われたことやっているだけなんで」って、PCR法に変更も、培地が変わることに関しても、なんならアンチな感じ。(これは後々、アンチな理由も納得)

 

誰も助けてくれない。

禿げそう。