精度管理責任者の憂鬱

小さな検査室の日常

大手の検査会社からの帰還

さて、本日も語りますよ。

ここでしか言えないからねー。外面お化けなので。

 

私、検査技師としての年数だけはベテランと自己紹介でも言ってましたが

その大半は、俗にいうルーチン業務に専念しておりました。

大手のセンターに出向して、毎日毎日同じ業務。

責任とか管理とかは、別会社の社員さんがやってくれていましたので

毎日、ただ膨大な数をこなすだけです。

 

とは言え、年数居ましたので新人教育やグループリーダーとかは

いつの間にやらなっていたので、それなりに多少の責任はあったのかも。

責任という重圧よりも、グループコンペ(?)には賞金も出たりしたので、

グループ全体で盛り上がってましたね。うちの組だけみたいだったけど。

賞金も頂きましたね。楽しかった。

 

そんなさなか、もともとの会社である小さな検査室が大変なことに。

精度管理責任者が辞職するとのこと。

もう、10年以上出向していたので、私的には「へぇ、大変だねぇ」くらいにしか

思ってなかったのですが、白羽の矢が私に。

 

先輩方を差し置いて、なぜに私?

出向先の方が、自宅も近いんですけど

 (本社は家から1時間、出向先は家から15分・・・)

しかも、取締役から名指しで私をご指名だと?

以前、取締役と社長に意見して解雇を食らいそうになったこともある私を?

 

こ、これは、色んな意味で災難だ。

 

ここでメリットとデメリットを整理してみよう。

メリット① 夜勤専属の出向状況からの脱却(人間らしい生活を手に入れる)

メリット② 毎日同じことの繰り返しからの卒業(別に嫌じゃなかったけど)

メリット③ 夜勤帰りの無駄食いを減らせる(夜勤してから8キロ増)

 

デメリット① 給料の大幅ダウン(現状のからの30%減)

デメリット② 通勤時間増(約4倍)

デメリット③ 人間関係の再構築(基本人見知り+10年間のブランク)

デメリット④ 出向先の部下が私が辞めると全員辞めると言い出した

 

見てもらえれば分かるように、悩むことなく答えは『No』一択。

そりゃ断りましたよ、即答で。

 

しかし、本社は私を雇ってる立場

「命令」の一言で、立場は逆転してしまいます。

 

出向先の部長たちに間に入ってもらい

 

●「へなちゃん(仮名)の代わりに、こちらから人間を出向させます」

  ↑ 本末転倒だけど、苦肉の策

●「へなちゃん(仮名)を抜くおつもりなら、違約金(?)を頂きます」

  ↑ 本当か知らないけど、そのような話もあったらしい。

● 私に「転籍する?」

  ↑ 是非!(給料体系も出向先の方がいい)って言ったけど、転籍には

    本社の同意が必要だったので出来ませんでした。

 

まあ、そこまでしてくれるのは理由がありまして

デメリット④ 私の部下が全員辞めると言い出した

・・・これです。

 

正確には部下じゃないんですけど、私をグループリーダーとして

組織されていた班員の子たち。

全員20代で、希望して入ったわけじゃない夜勤業務。

膨大な仕事量と、殺伐とした人間関係の中、グループ内だけは家族みたいだったし、

パワハラ上司からの圧力は、一手に引き受けてた面もあったので。

(もちろん、グループの子たちの協力は不可欠)

まあ、私は話を聞いてなんとかできそうなことは手をうつ、それだけしか

出来なかったんだけどね。それでもありがたいことに慕ってくれてました。

 

今まで、辞めたいって言ってきた子を無理やり繋ぎとめてたところもあったので

グループ会議の時、「ごめん、本社に帰ることになりました」と。

全員怒りました。何人かは出向先の上司に言いに行ったみたい。

結局、部下3人が辞める事態に・・・私を合わせると4人が一気に居なくなる状態。

 

違約金を払ったかどうかは知りませんが、私の出向解除が決定しました。

 

結果的に、私が納得したという形になってしまいました。

何度も断っても、夜勤終わりの朝の7時に出向先にやって来て

取締役に「この通りです、帰ってきてください」って頭下げられたら、ね。

メンタルよわっ。

 

でも、あの時の私に言いたい。

「安請け合いするな!!!」と全力で。